概要
- 主催者 広島アイデアコンペ実行委員会
- 後援 (社)日本建築家協会中国支部
- コンペ名 被爆100年広島市中央公園アイデアコンペ
- スケジュール ・公募要項発表 平成23年4月中旬
(社)日本建築学会中国支部
(社)日本都市計画学会中国四国支部
・提案作品受付 7月8日(金)〜7月15日(金)
・第1次投票 7月22日(金)〜7月29日(金)
・第1次審査結果発表 8月8日(月)
・第2次提案書提出期限 8月26日(金)
・第2次事前投票 9月1日(木)〜9月8日(木)
・公開プレゼンテーション 9月10日(土)
・第2次投票及び入選発表 9月10日(土)
・公開討論会 10月16日(日)
内容
- 募集 ・公募要綱をホームページに公表し、記者クラブ等へ報道資料を提供する
- 提案者及び投票者の参加 ・提案者は事前登録をし、第1次提案書を提出する。市民の第1次投票による上位5者が第2次提案書を提出する。上位5者は公開プレゼンテーションを行い、市民による第2次投票により入賞者が決まる。
- 提案作品 ・提案の内容は制約条件を設けず、自由な発想を求めたので、身近なものから高遠な実現を度外視したものまで、非常に幅広い提案がなされている。 しかも表現力の豊かなものが多く、平和記念都市ひろしまに想いを寄せる力作がそろっている。
- 特別審査委員会 ・特別審査委員には、投票結果のチェック、特別賞の選定、公開プレゼンテーションでの代表質問等をお願いする。
- 公開プレゼンテーション 9月10日(土)、広島県立美術館の講堂で上位5者が提案内容を説明し、審査委員及び聴衆者との質疑応答を行う。その後、会場にて第2次投票を行う。
- 投票結果 ・第1次投票で上位5者が決まる。上位5作品の中から最も優秀と思われる1点を選んで、第2次投票用はがきで投票する。
- 表彰式 公開プレゼンテーションの後、実行委員会会長より各受賞者に表彰状と賞金が手渡される。
- 公開討論会 10月16日(日)、旧日銀広島支店でアイデアコンペの入賞者と特別審査員による「被爆100年の広島市中央公園のあるべき姿・そのコンセプト」を求めて討論会を行う。
- 報告書 ・アイデアコンペの実態を理解してもらうために、アイデアコンペの流れに沿って、実施内容を整理する。
・提案者用と投票者用のチラシを作成し、関係する機関や団体等へ配布する。
・まちづくり関連の団体等、知人等への案内メールを送付する。
・投票者は投票参加手続き(協賛金振込)を経て、投票用はがきを受取り、公開された提案作品の優劣を評価して第1次及び第2次の投票を行う。
・形の提案としては、丘を作る、川や島を作る、シンボルタワーを作る、スタジアム等を作る、各ゾーンをペデストリアンデッキ等で結ぶ、草花・木・森・池等の自然を活かす、・・・多岐に亘っている。
・機能としては、広島の歴史を記憶に留める装置、広島の地勢を活かす装置、平和を記念する装置、賑わいを創出する装置等。
・多くの作品は各自のコンセプトに基づき、複合的な提案をしている。
・特別審査委員は上位5者を除く作品の中から、広島の平和記念都市に相応しい作品を特別賞に選定する。
・事前投票と公開プレゼン後の会場投票を集計し、順位をつけ、最優秀賞1点、優秀賞2点、佳作2点を決定する。
・最優秀賞:作品番号5
・優秀賞:作品番号2、作品番号16
・佳作:作品番号61、作品番号30
・審査員特別賞:作品番号12、作品番号23
・提案作品の分析、公開討論会の議論等を踏まえて考察する。
・実行委員会としてあるべき姿の方向性をまとめる。
・最終的な報告書はこちらです。
雑感
名前も実績もない4人のグループが主催するアイデアコンペに、なぜこれ程までの提案を集めることができたのか?予想をはるかに超える応募者数と提案内容でした。この疑問に対して私的な考察をしてみます。
考えられることは、A4サイズで4枚以内の提案を求めたことです。手軽に応募できることを期待しました。制約のない自由な発想を求めたことも幅広い人の参加を促したかもしれません。対象エリアの一角に旧市民球場跡地があり、その跡地利用について市民の注目が集まっていることも要因の一つかもしれません。
しかし、一番の要因は「被爆100年の広島市中央公園の将来の姿」をテーマに求めたことではないでしょうか。平和を希求する人達の願いが多くの提案の中に込められています。被爆100年には、平和の象徴として広島のこの地から、世界に向けて平和を発信できる公園になって欲しいという願いです。
この願いは市民の意識が高まれば、届くのではないかと思います。
(2011.12.15 記載)