アイデアコンペの報告書(骨子案)

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チラシ(投票者用)
資料作品
表彰作品
案内パネル
案内パネル

アイデアコンペも市民の投票により入賞作品が決まり、残るイベントは総括として作品展示会と公開座談会を開くのみとなりました。
このコンペを準備し始めて1年が経とうとしていますが、最後はアイデアコンペ全体を取りまとめて報告書を作成することにしています。その中のエキスとして「広島市中央公園の将来の方向性」を提言として関係機関等に提出する予定です。
今回は、その報告書の骨子案について整理したいと思います。

概要

  • 全体の流れ
  • 公募要綱をホームページに公開して以降、公開討論会までのアイデアコンペの流れについて記載

  • 入賞作品
  • 投票により選ばれた入賞作品及び審査委員により選ばれた特別賞作品を紹介

  • 作品展示会
  • 第1次投票用に開いた展示会とコンペ終了後に開いた展示会について紹介

  • 公開プレゼンテーション
  • 第2次投票のために開いた公開プレゼンテーションの概要について記載

  • 公開討論会
  • コンペ終了後に開いた審査委員及び入賞者による討論会について要約

  • まとめ
  • 提案作品を整理・分析した結果と討論会の結果をまとめ、「広島市中央公園の将来の方向性」として提言

内容

        
  • 趣旨
  • ・34年先に当たる被爆100年の広島市中央公園の理想の姿を求める市民参加型のコンペである。
    ・市民が自ら提案し、市民の投票により入賞を決める市民コンペである。
    ・市民と共に広島市中央公園のあり方を問い直し、広島平和記念都市建設法にうたわれている都市づくりの理念を再確認することを目的とする。

  • 全体の流れ
  • ・提案者は事前登録をし、第1次提案書を提出する。市民の第1次投票による上位5者が第2次提案書を提出する。上位5者は公開プレゼンテーションを行い、市民による第2次投票により入賞者が決まる。
    ・投票者は投票参加手続き(協賛金振込)を経て、投票用はがきを受取り、公開された提案作品の優劣を評価して第1次及び第2次の投票を行う。
    ・特別審査委員は上位5者を除く作品の中から、広島の平和記念都市に相応しい作品を特別賞に選定する。

    全体のスケジュールは下記の通りである。
    ・公募要項発表 平成23年4月中旬
    ・提案者事前登録期限 7月8日(金)
    ・提案作品受付 7月8日(金)〜7月15日(金)
    ・第1次投票 7月22日(金)〜7月29日(金)
    ・第1次審査結果発表 8月8日(月)
    ・第2次提案書提出期限 8月26日(金)
    ・第2次事前投票 9月1日(木)〜9月8日(木)
    ・公開プレゼンテーション 9月10日(土)
    ・第2次投票及び入選発表 9月10日(土)
    ・公開討論会 10月16日(日)

  • 提案作品
  • ・提案者の事前登録が94件あり、その内実際に提案されたのは72件である。職業別では学生が半数の36件を占め、地域別では広島県内と関東が同数の28件を占めている。
    ・提案の内容は制約条件を設けず、自由な発想を求めたので、身近なものから高遠な実現を度外視したものまで、非常に幅広い提案がなされている。しかも表現力の豊かなものが多く、平和記念都市ひろしまに想いを寄せる力作がそろう。

  • 公開プレゼンテーション
  • ・9月10日(土)、広島県立美術館の講堂で上位5者が提案内容を説明し、審査委員及び聴衆者との質疑応答を行う。その後、会場にて第2次投票を行い、事前投票と合わせた集計結果により、最優秀賞1点・優秀賞2点・佳作2点が決まる。
    ・説明者は最もアピールしたい点をまとめた第2次提案書をベースに説明し、それに対して軸線の扱い、隣接する基町高層アパートの扱い、周辺エリアとのアクセスの関係等の質問がなされる。広島における平和の捉え方とそれに対するアイデアについての根源的なやり取りに欠けていたきらいがある。

  • 投票結果
  • ・第1次投票で上位5者が決まる。投票数がばらけていたので、どこで線を引くかが迷うところであったが、数字で割り切る。
    ・第2次投票は事前投票と公開プレゼン後の会場投票を集計する。
    ・第1次投票のトップと第2次投票のトップが入れ替わる。トップは○○市民研究会+市民有志の提案であり、応援団の多さによる得票結果となる。
    ・基本的には提案者及び関係者は投票に参加できない仕組みにしなければ、公平な投票は困難であることが判明する。

  • 提案作品の分析
  • ・広島における平和をどう捉え、どう具現化しているかが問われている。整理すると「祈りの場」、「歴史の継承・平和発信の場」、「憩い・安らぎの場」、「町の発展・賑わいの場」、「その他」である。
    ・このエリアをどう捉えるかも大きなテーマである。隣接する平和公園・基町団地・広島城・官庁団地・大型商業ビル・河川との関係をどう保つか。特に平和公園とのつながりをどうするか、役割分担をどうするかがキーポイントとなる。

  • まとめ
  • 広島の平和とこのエリアをどう捉えるかにより回答案が必然的に導かれてくるものと思う。
    ?祈りの場として平和公園と一体的に考える案
    ?歴史の継承・平和発信の場として新たな施設や環境を整備する案
    ?休憩・安らぎの場として公園的なものを整備する案
    ?町の発展・賑わいの場として集客性の高いシンボリックな施設、スタジアム、文化施設等を整備する案
    祈りの場は平和公園で完結しているとすれば、?がはずれる。特にこのエリアでなくても良いとすれば、?と?がはずれる。
    残る?の歴史の継承・平和発信は広島のこのエリア(平和公園に隣接)において最も効果が期待できる。個人的には広島市中央公園のあるべき姿(ビジョン)として求められる案に最も近いのではないかと思う。?を目指すことにより世界から人が集まり、結果として町の発展と賑わいをもたらすことになる。

雑感

報告書が出来上がれば、広島市の担当課等に提出することにしています。市の方も旧球場跡地利用の再検討を始められるようです。
アイデアコンペは34年先の在るべき姿を募ったものであり、実現性はあまり考慮されていません。一方、市の方は当面の課題として現実性が求められます。
我々の報告書がどの程度参考になるかは分かりませんが、我々の行ったアイデアコンペの趣旨さえ理解していただければ、それで十分です。

報告書をまとめ、関係機関に提出し、その反響を待って、全体を総括した上で、今後の活動をどうするか決めたいと思います。
今回はスポンサーを全く求めなかったため、収支決算上は大幅の持ち出しになりました。それも東日本大震災に見舞われた方々のことを思えば、大したことではありません。次につながる検討をしたいと思います。

*ちょっとコーヒーブレイク : 『平和記念都市ひろしま

  (2011.10.15 記載)
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