ジョンレノン・フォーエバー2009広島

8回目になる「ジョンレノン・フォーエバー2009イン広島」が12月6日、昨年と同じ日にゲバントホールで開催されました。昨年と違うのは、日曜日で開演が4時30分に早まったことです。参加しやすかったのか、昨年よりは入場者が増えていたのではないでしょうか。
毎年、ジョン・レノン(命日12月8日)を偲んで催されるコンサートですが、私も4回目の参加となり、常連の一人になれたような気がします。入場者の半数以上は常連で、団塊世代前後のビートルズ・ファンの人達ではないかと思います。若い人達やカップルもいますが、最後まで残って楽しんでいるのは常連達です。
ビートルズ自体は既にこの世に存在しなくても、ビートルズ好きなグループが世界中でビートルズの楽曲を歌っている間は、ビートルズは不滅です。今回も彼らの歌を堪能することが出来ました。

 チケット
チケット
 チラシ
チラシ
 開演
オープニング
 ドクター・ロバート
ドクター・ロバート
 バグビーズ
バグビーズ
 並木ロックス
並木ロックス
 広島クラシックロッカーズ
広島クラシックロッカーズ
 リッキーと藤田
リッキーと藤田
 エンディング
エンディング

出演者

開演すると出演者全員が登場し、「イマジン」の合唱です。昨年までは「イマジン」の曲が流れる中、司会者が登場してスタートしていました。
この時点では、まだ客の入りは7割程度です。
  • ドクター・ロバート
  • 昨年に引続き2回目の出演。トップバッターのせいか、初めは調子が出ず、段々と乗ってくる。8曲中4曲が昨年と同じ。持ち歌なのであろう。
    新しく4曲に挑戦し、意欲を感じる。4人メンバーのうち3人が医者ということで、練習時間が十分に確保されないためか、実力の方はいまひとつ。
    演奏曲・・・「オール・アイブ・ゴッツ・ドゥ」、「アイル・ゲット・ユー」、「ドライブ・マイ・カー」、「エイト・デイズ・ア・ウィーク」、「ベイビー・イッツ・ユー」、「ハロー・グッドバイ」、「レディ・マドンナ」、「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」

  • バグビーズ
  • 今回が初出場。40歳前後の4人組で、初期ビートルズを忠実にコピーしている実力派。ボーカル、ハーモニー共によく、演奏に勢いがあり、観客も手拍子・足拍子等乗っている。
    最近結成された地元のバンドか?後から出てくる広島クラシックロッカーズとリッキーの演奏をかぶりつきで見たいと言って退場。
    演奏曲・・・「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」、「イフ・アイ・フェル」、「ベイビーズ・イン・ブラック」、「フロム・ミー・トゥ・ユー」、「ホール・ミー・タイト」、「ヘルプ」、「キャント・バイ・ミー・ラブ」、「ノーウェア・マン」、「アイム・ダウン」

  • 並木ロックス
  • 今回が初出場。女性2人、男性1人をメインボーカルに据えた7人組。前のバンドが良すぎたせいか、あまり上手に聞こえない。特に、スローバラード「アンド・アイ・ラブ・ハー」は聴くに耐えない。
    しかし、応援団が多く、観客が増えて、この時点で満員に近い状況になる。ライブハウスで鍛えられている風には見えず、同好会的なサークルか?メンバーの家族や友人等が応援に駆けつけ、時折黄色い声が掛かるが、出番が終わるとさっさと帰ってしまう。
    演奏曲・・・「プリーズ・プリーズ・ミー」、「シー・ラブズ・ユー」、「抱きしめたい」、「恋する二人」、「アンド・アイ・ラブ・ハー」、「チェインズ」、「ア・ハード・デイズ・ナイト」

  • 広島クラシックロッカーズ
  • このコンサートの中心的なグループ。前回同様トリの前に登場。1曲目のイントロのアレンジがよく、最初はなんの曲を演奏しているのか分からなかった。ポールのソロ時代の曲「バンド・オン・ザ・ラン」を歌ったり、美しい曲「ビューティフル・ボーイ」の後に絶叫スタイルの曲「ヘルター・スケルター」を並べたり、工夫が見られる。
    自前のライブハウスと練習スタジオを持ち、個人個人の持ち味を発揮できる重量感ある実力派だ。キーボードの軽快な演奏もよい。
    演奏曲・・・「アンド・ユア・バード・キャン・シング」、「バンド・オン・ザ・ラン」、「ビューティフル・ボーイ」、「ヘルター・スケルター」、「ドント・レット・ミー・ダウン」

  • リッキーと藤田(リボルバー)
  • トリは東京から招いたプロのリッキーと藤田氏。広島出身のリッキーは1回目から連続出場。毎年、ジョンの誕生日の10月頃から命日の12月にかけてジョンの魂が乗り移った気分になるとコメント。心底ジョンに心酔しているようだ。
    さすがプロだけあって、ギターの演奏も二人のハーモニーも秀逸だ。最後に、「不景気に負けないように」と訴えて、オリジナル曲「チャレンジしよう」を歌って締めくくる。吉田拓郎張りの曲だ。
    演奏曲・・・「アイソレーション」、「エブリ・リトル・シング」、「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハート・クラブバンド」、「ウイズ・ア・ヘルプ・フロム・マイ・フレンド」、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」、「アイ・コール・ユア・ネーム」、「サンキュー・ガール」、「ノーバディ・ラブズ・ユー」、オリジナル曲「チャレンジしよう」

  • エンディング
  • 最後は恒例の出演者全員が再登場して、観客と一緒になって3曲歌う。観客は5割程度に減っており、盛り上がりはいま一つ。
    「ハッピー・クリスマス」も「愛こそはすべて」も手元に歌詞がなければ、歌いにくい。
    演奏曲・・・「ハッピー・クリスマス(ワー・イズ・オーバー)」、「ツイスト・アンド・シャウト」、「愛こそはすべて」

  • 司会者:出川氏
  • いつものように演奏者の入れ替え時間を軽妙な語り口でつないでいる。広島クラシックロッカーズの演奏が終わって、次のリッキーの出番まで20分近くかかった。リッキーが一度ホテルに帰って、会場に戻ってこないため、急遽出川氏がトークでつなぐ。
    長年放送界で生きてきただけに、臨機応変の対応は慣れたものだ。その時、入場料(2.999円)はコンサートの諸経費で消え、リッキーはノー・ギャラで出演しているという話が飛び出す。

雑感

昨年の 「ジョンレノン・フォーエバー2008イン広島」に本コンサート実施の意義を高めるための提案をしました。主催者側に働きかけるわけでも、自らが改善に動くわけでもありません。物事を動かすには相当のパワーが必要です。もう少し推移を見定めることにします。

今回も出演グループを多少入れ替えただけの、これまで通りの運営でした。主催者も本業を抱え、ボランティア精神で運営しているのだから、現状を維持するだけで精一杯かもしれません。東京から参加しているプロに対してもノー・ギャラに近いという裏話を聞いて、出演者の善意で成り立っている実情を知りました。

ところで、イントロを聞いて題名がすぐ浮かんでこなくなりました。一緒にメロディを口ずさみながらタイトルの歌詞に辿りついて、やっと題名がはっきりします。老人力がつき始めた証拠のようです。しかし、出演者の演奏をバックにして、シャウトできるのはストレスの発散になり、気持ちが若返ります。

最後までコンサートを楽しみ、また明日からの元気をもらって帰る常連客が多いのでしょう。私もその一人です。それだけでも本コンサートを続ける価値はありそうですが、それだけでは尻すぼみになります。ボランティアに頼るのではなく、採算の取れる健全な運営にしていくことが、継続のためには望まれます。

*ちょっとコーヒーブレイク : 『あこがれ

  (2010.1.1 記載)
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