アイデアコンペのメイキング(8)

作品展示会

前回は広島市との関係について記述しました。今回は作品展示会について記述します。 但し、私の目から見たメイキングであることをお断りしておきます。

第8章 作品展示会

    ちらし1記事
    チラシ(投票者用)
  • 作品展示の目的
  • ・提案された作品の中から優秀な作品を選んで、資格を持つ市民に投票をしてもらわなければいけません。ホームページに作品を掲載しましたが、作品数が多いこともあり、パソコンの画面上では読みにくい難点があります。近場で熱心な方には展示会場に足を運んで、じっくり見ていただきたいと思いました。
    ・投票資格のある人だけでなく、一人でも多くの市民に見てもらうために、展示会にして広くマスコミ等に声をかけることにしました。どれだけ効果があるかは別にして、アイデアコンペ自体のPRになることを期待しました。
    ・投票参加者の伸びが悪かったので、展示会場でも参加登録を受付け、会場で投票も出来るようにしました。

  • 第1次投票用作品展示会
  • 展示会1
    案内パネル
    展示会1
    作品展示
    展示会1
    投票箱
    ・期間:2011年7月24日(日)〜26日(火)
     会場:広島市まちづくり交流プラザ・エントランスホール
    ・第1次提案作品の締切りが7月15日、作品公表が7月22日、第1次投票の締切りが7月29日です。
    3月下旬以降、何度かまちづくり交流プラザには足を運んで下調べをしていました。そのタイミングで申込んでおけばよかったのですが、どの位作品が集まるか全く予想がつかなかったため、躊躇しました。
    ・人通りが多く、人目に付きやすい場所が適当です。6月末に紙屋町シャレオの地下通路を打診したところ、地下街等の公共地下歩道の道路占用許可が必要であることが分かりました。作品展示は壁面看板に該当するので、その基準に合致しなければならず、クリアできないためにあきらめました。
    ・次に横川駅に隣接する大型スーパーのアプローチ部にイベント用のステージが開放されています。スーパーに打診すると店の客寄せに期待できない催しには使用させられないと断られました。
    確かに作品展示を見るためにわざわざ来場する人は少ないでしょう。人目に付きやすく、気軽に立ち寄ってもらえそうな場所というこちらの理屈は、商業ベースには通用しません。
    ・次に7月10日頃、旧市民球場の外壁面の利用を市の担当課に打診しました。3塁側(電車通り側)スタンドの壁面が雨晒しにならず、開放された空間になっており、展示スペースとして利用できそうです。中央公園のアイデアコンペ作品を現地で見てもらえるので、恰好の場所と思いました。しかし、解体工事を既に発注し、近日中に仮囲いを設置するとの回答があり、断念しました。
    ・仕方なく最初のまちづくり交流プラザに電話を入れると、こちらの希望期間(7月22日〜29日)は空いていないという返事でした。作品提出の締切り真近の時点で展示会場がまだ決まっていません。慌てて交流プラザに駆け込み、確認すると7月24日〜26日なら、半分のスペースが空いており、すぐに申し込みました。結果として、非常に手狭な会場となりました。
    ・展示会開催当日の午前中に会場を設営し、作品をパネルに展示しました。大学の同期が参集し、手伝ってくれたので、作業は順調に進みましたが、後で作品が1頁〜4頁の順に並んでいないことに気づきました。とりあえず昼食をとり、開演するまでの間に貼りなおす作業はドタバタでした。
     会場が狭く、1パネルに4作品を4段に展示しましたが、下段の作品はしゃがまなければ見ることが出来ず、不公平感が残りました。
    ・場所は良かったのですが、会場の決定が遅れたため、PR期間が短く、来場者は予想したほどには集まりません。しかし、別の目的で来場された方が通りすがりに立ち寄られた方が多かったのは幸いです。

  • 第2次投票用作品展示
  • 展示会2
    案内パネル
    展示会2
    入賞候補作品展示
    ・日時:平成23年9月10日(土)
      場所:広島県立美術館講堂前室
    ・第1次審査の結果発表が8月8日、第2次提案書の締切りが8月26日、第2次投票が9月1日〜8日、公開プレゼンテーションが9月10日です。
    ・第1次投票で5作品に絞られているので、第2次投票のためだけなら5作品の展示で用が足ります。しかし、せっかく展示するなら5作品と合わせて残りの作品も展示したいと思いました。
    旧日銀広島支店の多目的スペースが無料で貸出しをしていることを知り、窓口に打診したところ、こちらの希望期間は予約が入っていました。
    ・結局、適当な場所が見つからず、公開プレゼンの当日に会場で展示するだけになりました。9月10日の午前中にプレゼンの会場設営と並行して作品展示を行いました。今回も同級生とその奥さん等の協力を得、無事クリアできました。
    ・今回は入選候補の5作品と特別賞の2作品は1パネルに1作品の展示とし、残りの作品は前回と同様4段の展示としました。
    ・公開プレゼンがメインで、展示の方は補助的な位置付けなので、時間のある人が休憩時間等に見入っていました。両サイドに作品がびっしり展示されているプレゼン会場までのアクセスは高揚感を高めてくれたような気がします。

  • 総括の作品展示会
  • 案内パネル
    案内パネル
    作品展示
    作品展示
    作品展示
    作品展示全景
    作品模型
    最優秀作品模型
    ・日時:平成23年10月14日(金)〜17日(月)
      場所:旧日本銀行広島支店1階多目的スペース
    ・9月10日の公開プレゼン後、第2次投票の結果、入賞者が決まりました。表彰式を終えてアイデアコンペの行事は一応完了します。
    このまま立ち消えにしたのでは、せっかく貴重な提案をいただいた皆さんに申し訳ないという思いで、総括的な作品展示会と入賞者等の討論会を行い、それらを報告書にまとめることにしました。
    ・8月下旬頃、公開プレゼンの準備をしている最中に、アートプラットホームGより旧日銀広島支店でアイデアコンペの作品展示会をしないかという打診がありました。コンペが終わった後に広く一般市民に見ていただきたいと思っていたので、渡りに船でした。ただ、公開プレゼンが終了するまでは、時間が取れないので、詳細な打合せはできません。
    ・一方、Gの方は広島市から旧日銀における文化イベント実施事業の委託を受けて、第1回目のイベント(10月14日〜17日)として、私達のアイデアコンペの展示会と公開討論会の企画を市の方と調整していました。
    私たちとの十分な打合せのないまま事を進めていて、後で衝突することになります。
    ・私たちは当然作品展示会の主催者だと思っていましたが、Gの方は自分たちが主催者であり、私たちには場所を提供しているだけというスタンスです。一時は辞退しようかという話まで出ました。
    ・お互いに譲歩して、Gのイベントの一環として行うが、実施主体は私たちが行い、Gにはサポートに回ってもらうことで決着しました。
    おかげで、会場設営や作品のパネル展示等の作業を応援してもらうことができ、大いに助かりました。彼らはその道のプロで手馴れたものでした。
    ・今回は広いスペースにゆったりと展示することができました。また、入賞作品以外はテーマ別に展示し、見る人に比較検討がしやすいように配慮しました。
     しかし、来場者は少なく、ひろしまジン大学の「中央公園を考える」イベントと公開討論会の時以外は閑散としていました。PR不足の感は否めません。

雑感

作品をパネルに押しピンで貼り付ける作業は大変でした。自立型の硬めのパネルのためピンがなかなか入らず、強く押さえるとパネルが動いてしまいます。そのうちに指が痛くなってきます。両面テープで留める方法も考えましたが、再利用が出来なくなります。Gのメンバーは槌でピンをトントンと打ち付けて、苦もなく貼り付けていました。流石はプロです。

展示する目的に応じた展示の仕方があることを思い知らされました。場所とスペースと展示方法がマッチし、事前のPRが行き届かなければ、展示会は成功しません。
今回の場合、1回目の場所は良かったが、狭すぎてじっくり作品を鑑賞出来ないし、展示高さによる不公平さが生じました。2回目は通路スペース(前室)のため人の出入りが多く、落ち着いて鑑賞できません。
3回目はゆったりしたスペースで展示環境としては申し分なかったが、客の入りが悪く、閑散としていました。どれも成功したとは言えません。

今回はスケジュールに追われて走りながら実行した感があります。今度やるなら事前に企画書を作成し、マスコミ等へのPRも怠らず、ゆとりを持ってやりたいものです。それにスタッフを揃えなければ上手くいきません。ほとんどを自分達と友人等の好意に甘えて実行しましたが、これでは長続きしません。体制作りが今後の大きな課題です。

次回は公開プレゼンテーションについて述べる予定です。   

*ちょっとコーヒーブレイク : 『次の世代に

  (2012.7.1 記載)
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