第4章 実行委員会の活動
- メンバーの役割 ・会長と私(副会長及び事務局)の二人が今回のコンペの推進者です。会長は組織の顔として勤め、私は会長の補佐役であり、実務全般を担当しました。事務局といっても実質一人でしたから、大変な時期もありました。
- 検討事項等 ・一番の懸案事項は協賛者(投票者)をどの程度集められるかです。投票参加が少なければ、コンペの価値が問われます。最低でも300名以上、目標は1000名としました。
- 応募者の募集
- 投票者の募集
- イベントの実施
- 作品展示会(第1次投票用)
- 公開プレゼンテーション及び表彰式
- 作品展示会(総括)
- 公開討論会
- 報告書の作成 ・公開討論会の終了をもってアイデアコンペ関連のイベントはすべて完了です。コンペの成果をまとめた報告書を作成し、行政の参考までに広島市等へ提出することは当初から考えていました。
・同期の二人には組織上、会計担当と監事役をお願いしました。実質的には、コンペを運営する上での課題の検討において率直な意見をもらったし、協賛者の募集やイベントの実施においても積極的な協力をしてくれました。
・実行委員会の正式なメンバーではありませんが、アドバイザー役として二人の方に協力してもらいました。委員会にもたびたび出席してもらい、市民へのPRやマスコミとの対応等幅広い意見をいただきました。またイベントにも会場設営や写真担当等で参加してもらいました。
・以上の6名がメインですが、今回のコンペをやり遂げるためには、周囲の数々の支えがあったことも忘れてはなりません。
まず、身近なところから増やしていき、次第に周辺に広がることを期待しました。申し込み手続きもネックとなっているので、代表者がグループをまとめて手続きすることも可能としました。
・応募者の募集もどこにターゲットを絞ってPRするのが効果的か検討し、大学関係、町づくり関連のNPO組織、建築関係のメルマガ等のルートを通して積極的に広報することにしました。
・コンペの最大の山場となる公開プレゼンを成功させるため、用意周到に段取り等を検討し、スケジュール・役割分担等を決定しました。
チラシ(提案者用)
・賞金は最優秀賞で50万円だし、1等になったからといって、その案が実現できるものではありません。応募する人に何か魅力があるだろうか。予想されるのは、学生にとって50万円は魅力があるし、入賞すれば実績になって、就職等に有利になるので、食指が動くであろうということです。
・そこで建築系の学科を持つ中国地方の大学にチラシを郵送するとともに、実行委員会メンバーの大学教授にメール等で根回しをしてもらいました。また、個人的にも知り合いの教授等にメール依頼をしたり、建築関係の団体で公開されている都市環境デザイン系の大学の先生にメールをしました。
・建築関係のメルマガを若手の人はよく見ているであろうと思い、メルマガのイベント情報にも掲載してもらいました。その他、後援団体やまちづくり関連のNPO等にメール案内をしました。
・結果としては、事前登録者数94名、最終の応募者数は72名ということで、当初の予想を大幅に上回りました。提案された中身も充実したものが多く、ひと安心です。これでコンペの半分は成功したのも同然です。
チラシ(投票者用)
・当初の目標は第1次投票までに300名、第2次投票までに1000名でした。新聞紙に記事を載せてもらったり、まちづくり関連のNPO等にメール案内したり、区民文化センターや公民館等の市民がよく利用する公共施設等にチラシを送り、イベント情報棚等に置いてもらいました。
・その他にもチラシを某イベント会場で配ってもらったり、ある団体等の機関誌発送時に同封してもらったり、市議会議員や報道機関等にメール案内をしたり、市政記者クラブへ報道資料を投げ込む時に投票用はがきをサービスしたり、いろいろ工夫をしました。
・郵便局の振込み手続きの簡便化やメール申し込みを先行させて振込み手続きを後回しにすることも可能としました。
・結果としては、投票参加資格者は第1次投票時に300名をなんとかクリアしましたが、第2次投票時は400名余でした。力及ばず、自分たちの限界を感じました
作品展示
・7月15日(金)に作品の受付を締切り、7月22日(金)〜8月1日(月)の第1次投票のためにHPの公開と合わせて作品を展示しました。
・早めに手を打って展示会場を確保しておけば良かったのですが、ぎりぎりになって決めたため、空いている期間とスペースしか使用できませんでした。
・嬉しかったのは広島在住の大学同期が会場設営の応援に駆けつけてくれたことです。実行委員会のメンバーの一人が幹事のため、一声かければ集まってくれます。感謝!感謝です!
・展示会の内容については後日詳細に記述します。
公開プレゼン
・会場投票と事前投票を集計して、第2次投票の結果を発表し、その場で表彰式を行いました。
・実行委員会で全体のスケジュール、司会進行等のシナリオ、当日の役割分担等を決めます。事前に会場に足を運び、会場設営やパソコン操作等のチェックを行います。
・当日の午前中に会場設営と作品のパネル展示を終え、午後の本番に備えます。会場設営とパネル展示は今回も同期の応援を得ました。奥さん同伴の応援も4組あり、大いに助かりました。
・公開プレゼンの内容については後日詳細に記述します。
作品展示会
・このイベントは当初の計画に入っていなかったので、実行委員会の2人のメンバーは息切れして参加できませんでした。それだけ公開プレゼンが終わるまで全面協力をしてくれたということです。
・幸いにして、このイベントは旧日銀でのイベントを広島市より受託したNPO法人と共催の形をとることができたので、会場設営等の応援を受けることができました。
・また、他の団体の「中央公園で何ができる?」というイベントとコラボして、アイデアコンペの趣旨を説明し、展示作品をじっくり鑑賞してもらうことができました。
公開討論会
・司会進行(コーディネーター役)を審査員のT氏にお願いしました。進行シナリオについてT氏を交えて検討し、事前に出席者に流しておきました。入賞者の皆さんもしっかりした意見を持って臨まれたので、内容の濃い議論が展開されました。
・審査員の皆さんも高い見識を開陳され、中央公園のあるべき姿の方向性が導き出されたので、実行委員会会長が最後に意見を集約して討論会を閉じることができました。
・NHKの取材クルーが来場し、カメラを回していましたが、取材にこちらがまともに対応することができず、テレビに放映されることはありませんでした。実行委員会は会長と私しかおらず、討論会の運営に手一杯でしたので、やむを得ない結果といえます。
・公開討論会の内容については後日詳細に記述します。
・提案の中身をまとめる上で、入賞者と審査員による公開討論会が重要なウエイトを占めています。まずテープ起こしに取り掛かり、原稿を出席者に校正してもらい、報告書の本文に掲載する要約版を作成しました。
・3時間余にわたる議論を録音を聞き返しながら文章にするのは、結構しんどい作業でした。会場の音響が悪く、しかも外部からの騒音(街宣車等)も邪魔をします。しゃべり言葉は繰り返し等の無駄な部分が多いので、理路整然とはいきません。最終的には発言者本人の判断に委ねることになります。 ただ修正されすぎると、現場の雰囲気が伝わらず、面白味に欠けてしまいます。
・広島市からは、球場跡地は若者を中心とした「にぎわいの場」とする方針なので、その方向で整理してもらいたいという要望がありました。そこで、提案作品の分析と合わせて、出てきたアイデアを整理することにしました。
・報告書の構成は、当初は結論的な中身の濃い内容を本文として、経過的・説明的な内容はすべて資料編にする予定でしたが、初めて読む人にとっては不親切であろうということで、時間的な経過に沿って各イベントを紹介することにしました。
・実行委員会としての意見を主張すべきか、控えるべきか迷いましたが、コンペの提案内容と討論会の意見を集約する形でまとめることにしました。報告書は広島市長宛の文書を添えて、12月19日(月)に公園整備課長並びに旧市民球場跡地担当課長に手渡しました。
・報告書の内容については後日詳細に記述します。
雑感
今回のアイデアコンペは決して満足のいく結果ではありませんが、実行委員会のメンバー4名+2名でよくやれたと思います。無鉄砲で綱渡り的なところもありましたが、なんとかやり終えた達成感はありました。
市民参加を売りにしましたが、趣旨に共感し参加した方は、最後に開催した作品展示会及び公開討論会に足を運んでいただいた数十名程度ではないかと思います。
あとは、個人的なつながりの人たちと提案に参加した関連の人たちです。個人的にお願いした人の周辺に広がる2次的・3次的波及効果がほとんど生じなかったことが、今回の一番の反省点です。
第2弾をもしやるとすれば、この問題をクリアしなければ前に進めません。現在、これからどうするかを真剣に検討している最中です。皆様に良い意見等があれば、アドバイスをよろしくお願い致します。
次回は投票の結果について述べる予定です。
(2012.4.20 記載)